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学校廊下にて、
階段へと向かうとき、
曲がり角を曲がって、
仄かに香るシャンプーの匂いと、
なびく黒髪、
肩がぶつかり、
「触らないで」。
そのとき桜が呟いていた「ミカゲさん」。
「まさか……」
「この自殺した生徒の名前、
御影充……家族構成にある『妹』ってまさか」
「俺たちのクラスメイトのミカゲさんと同一人物……?」
そのとき陽太に小さな衝撃が走った。
陽太の脳裏に浮かぶ数時間前の光景。
『何も知らない貴方は幸せね』
そして、
『神谷陽太』
確かにミカゲはあのとき陽太の名前を呼んだ。
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