chapter12 輪郭

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学校廊下にて、 階段へと向かうとき、 曲がり角を曲がって、 仄かに香るシャンプーの匂いと、 なびく黒髪、 肩がぶつかり、 「触らないで」。   そのとき桜が呟いていた「ミカゲさん」。 「まさか……」 「この自殺した生徒の名前、 御影充……家族構成にある『妹』ってまさか」 「俺たちのクラスメイトのミカゲさんと同一人物……?」   そのとき陽太に小さな衝撃が走った。   陽太の脳裏に浮かぶ数時間前の光景。 『何も知らない貴方は幸せね』   そして、 『神谷陽太』   確かにミカゲはあのとき陽太の名前を呼んだ。
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