chapter12 輪郭

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「おそらくミカゲさんは…… 10年前自殺した生徒、御影充の妹だ……」   霧島は不思議そうに陽太へ目を向ける。 「神谷君?」 「そして、ミカゲさんは…… 何かを知っているに違いない。 そしてそれを俺にアピールしてきたんだ ……きっと」 「ミカゲさんが、『審判』について知っているってこと?  でもどうして私たちにアピールする必要が……?」 「……それは、わからない」   霧島はそんな陽太を眺めて、 真剣な表情からいつもの作り笑顔へと変貌させた。 「神谷君がそこまで言うってことは、 確かかもしれないね。 どうしてそんなふうに考えるのかは知らないけど」   陽太は静かに霧島の姿を見つめた。 「まあ、ただ。 僕たちのクラスに起きる出来事と 揃った『御影』という苗字。 これらが全て偶然の一致とは思えないね」
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