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乙黒は陽太を汚いソファーに座らせ、
その向かいに沢山のオカルトチックな雑誌を積み重ねて腰を置いた。
「神谷陽太。
お前、御影零について何を知っている?」
「だから……何も知りません。
クラスメイトってことすら気付いてなかったんですから。
名前覚えるの苦手で」
「ふん……じゃあ言い方を変えよう。
お前は『審判』について何を知っている?」
「はあ? 俺は何も知りません!
だから原因と対策を練るために
貴方に頼んでここまで来て調べているんですから!」
「ふーん」
「俺を疑ってるんですか?」
「そんなことは無いよ。
事情聴取イコール犯人とは限らん」
「……俺、今まで本当に寝てただけですか?」
「……ああ。お前はずっと寝てたよ」
陽太は不審な目を乙黒に向けた。
そして、
差し出された飲み物を一口飲み、
渇いた喉を潤せた。
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