1960年の夏

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それならうちで集まる必要はないと思うんだが、それでも俺を友達だと思ってくれているということなのだろう。 「もうこんな時間か、俺そろそろ行くわ。アイスごちそうさま」 「じ、じゃあ、俺も。これ以上仕事の邪魔するのも悪いしな」 「それなら俺も」 そんなに人のことを気遣う奴らだったか。 どうせまた何か思いついたんだろう。 俺を誘っても断るか、場合によっては止められるようなこと。 詮索したところでいいことなんて何もない。 「羽目を外しすぎるなよ」 出て行く背中を見送ってまた仕事に取り掛かった。 .
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