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それになぜだろう、少しばかり寂しそうに見える・・・
いやそんなことがあるはずない。
「なんだよ、何見てんだよ。文句あるのかよ。
何の目的があってオレに付きまとうんだ!」
家にまで押し掛けてきやがって・・・
するとそのとき石がほんの少し震えた・・・。
*****
「おい、今日合コンあるんだけどお前も来るよな?」
「悪い、オレもうそういうの行かないから」
「はあ?なんでだよ?・・・まさか彼女か?いつの間に?」
「別にそういうのじゃないけど・・・何か押しかけられて居座られてるっていうか・・・」
「まじか!正しくお前にぴったりじゃん。今度紹介しろよ」
オレはアパートに急いだ。
彼女はオレが遅くなると心配して学校までやってくる。
そんな束縛気味なところも慣れればかわいいとさえ思う。
だからオレは授業が終わったらできるだけまっすぐ家に帰ることにしている。
「ただいまー」
部屋の奥から返事はない。
しかし、部屋の中心、テーブルの前のクッションの上にはちょこんと小さな石が載せられていた。
「遅くなってごめんな」
彼女は何も言わずただ座っているのだった。
END
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