第1章

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それで、マカロンちゃんのおトイレを始末して立ち上がったら、 急にマカロンちゃんが唸り出しちゃったの。 いつもは本当に大人しくて良い子なんだけどねえ。 その声で送電線をいじってた作業員の二人がはっとしてこちらを見たの。 そしたら若いほうはぱっと目を逸らして、工具を片づけ始めちゃって。 おじさんの方は軽く会釈してくれたのよ。 それでもあっという間に送電線の扉を閉めて行っちゃった。 作業は終わったのかしら。 いえ私もね、ぼーっと立っていたわけじゃないのよ。 マカロンちゃんを宥めながら横を通り過ぎたの。 だってその人たち怪しいじゃない。 新手の詐欺とか泥棒だったら大変!と思ってね。 そしたら私が通る瞬間、ボックスの扉が開いたのよ。
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