これは、夢のような現実

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「雪弥くん!?」 雪弥くんは私達の所にスタスタやってくると私の隣に座って私のシャツのボタンをとめた。 それから小川さんを睨んだ。 「小川。お前完全に俺で遊んでるだろ」 「いやー。さすが王子!!住吉ちゃんの危機には素早く反応とは素晴らしいですね」 「お前な……」 雪弥くんはため息をつくと私を見た。 「萌」 「え?どうしたの?」 「こういう人が多い所でさっきみたいな格好しちゃダメだろ?」 「え?で、でも、襟に醤油がついちゃって……」 「その結果、こんな姿になったの?」 そう言って見せられた画像は私が醤油を拭いている画像。 でもその画像には私の下着も谷間もチラッと写っていた。 「っ!?」 私、こんな格好してたの!? 「お、小川さん!!どうして教えてくれなかったんですか!?」 「だって焦る雪やんが見たかったから。ごめんね?」 「小川さん!!」 半泣きになっていると雪弥くんがため息をついた。 「まあさ。雪やんも来たし、雪やんも食べれば?」 「誰のせいで……」 「こうでもしなきゃ、仕事終わらないでしょ?あんまり住吉ちゃんの事寂しがらせると他の人に奪われちゃうよー」 雪弥くんは言葉に詰まると私を見て私の頭を撫でた。 「じゃあここは雪やんの奢りで!!当然だよねー?だって雪やんの大切なお姫様が寂しくないように一緒に居てあげたんだから」 「お前がただ萌と一緒に居たかっただけだろ。……でも一応ありがとう」 「うわ、雪やんがお礼言ったよ?明日槍が降るかも」 「そんな事言う奴奢らない」 「わー!!ごめんなさい!!マジで尊敬してます!!社長子息!!」 楽しそうな雪弥くんと小川さん。 いつだったか、私はこの光景に嫉妬してた。 今思うとバカバカしいな。 大切な人が仲良しで居てくれる事ほど幸せな事なんてないじゃないか。 .
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