よしえとけんた

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私と君波さんと塩崎3姉妹は、改めて造船所の社長さんにリース契約の更新を済ませていたのかどうかを確認をしていました。 リース契約の更新は済ませていると言うことでありましたが、もしかしたら書面が行き渡っていないかもしれないと思いましたので、私はスーツの内ポケットの中からフォーマケイタイを出しまして社長さんに電話をしてみました。 「もしもし…K島造船さまでしょうか…あっ…イワマツグループのオーナーでございます。いつもお世話になっています…社長さまでしょうか…息子さんですか…すみませんけれど…お父さまに変わっていただけますか…えっ…極度のノイローゼにおちいっている…すみませんけれど…お父さまをこちらにお連れになっていただけますか…取引上のトラブルが発生しましたので…すぐにエントランスのカフェテリアにお越しください…お願いいたします。」 それから15分後に、社長さんが息子さん夫婦と一緒に私たちの元にやってこられたのでありました。 鉱山の採掘権のリース契約の更新を忘れていたのかどうかを再確認したところ、更新は済ませていると社長さんは言っていましたが、社長さんが『孫がお絵描きをしたい』と言っていた時に画用紙がなかったので書面に落書きをしてしまったと泣きそうな声で言っていました。 大切なリース契約の更新ができました書面を孫の落書きに使われたことがわかりましたので、息子さん夫婦は思い切り怒ったのでありました。 「義父さまに経営を任せているからとんでもないことになるのよ!!あなた!!」 「分かっているよ…オヤジ!!あやまれよ!!」 「分かったよ…あやまるから…」 「あやまるのだよ…オーナーさまごめんなさい…オヤジ!!頭を下げろよ!!心のそこからあやまれよ!!言うことが聞けないのか!?」 息子さんは、社長さんの頭を無理やり下げまして私たちにあやまれとすごんでいたのでありました。 仕方がないので、このあと私たちはパソコンを開きまして、社長さんがワヤにしてしまいましたリース契約の更新用の書面をもう一度新しく作り直すことにしたのでありました。
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