第1章

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関西弁の彼に会うことになった。 随分、久しぶりに会うような気がする。 翔子さんの時は、あんなに緊張したのに、すごく気持ちが落ち着いていた。 そんなに好きじゃなかったんだろうか? 今頃になって自分自身に疑問が湧く。 待ち合わせ場所に行き、彼が予約してくれていたお店に着いた。 彼が事前に予約していたのか、通された席は個室だった。 向かい合って座り、あー。やっぱり私は彼が好きだなぁ。と再確認する。 歯並びが綺麗で、いつもつい口元を見て話してしまう。 久しぶりだったので、彼の話を聞きたかった。 自分語りが好きじゃないこともあり、私は聞き役が多いが、男女問わず好きな人 の話しはずっと聞いていられる。 仕事が忙しかったみたいだけど、楽しそうに話す彼を見て充実していたのが伝わってきた。
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