第1章

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かろうじて、ベッドに入ったが寝たような寝れないような、ずっと視界がボヤけたまま朝になった。 職場に行けば、残された仕事が山ほどあり、仕事の間は彼のことを思い出しても仕事を片付けるのに集中し、彼のことはかろうじて掻き消された。 転勤が決まってからは、ほぼ毎日残業だった。 一人部屋に帰ると、疲れていてもまた巻き戻したかのように思い出す。 もう二度と会えないかもしれない。 このままでは、一生悔いが残る気がした。 彼にもう一度だけ会ってもらえないか、メールをした。 いつもすぐに返信をくれる彼だったが、彼からの返信はなかった。 やっぱり、もう無理だった。 彼に愛想を尽かされてしまったんだ。 私の恋は破れ散る。 これで彼との恋は終わった。
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