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平成26年秋。
長男の飛竜が仲間の青木とみほと3人で俺の旧自宅に住みたいと言ってきた。
長女の風花は箱根・強羅の超高級ホテルに就職が決まり、4月からは小田原で初めての一人暮らしを始める。
同時期に末っ子の颯も県内大手企業の鳶部門に就職が決まり、やはり家を出て一人暮らしを始めると言う。
俺は子供達が全員一人前になった時、同居している生涯最後の女、ひとみと籍を入れる事に決めていたんだ。
行き当たりばったりのデタラメな俺の人生も、そろそろ整理を始める時期だと感じていた。
年が明けて4月には親父が残した自宅のローンも終わる。
俺は『終活』と称し、いつ最期の時を迎えてもいいように準備をしようと考えたんだ。
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