Be a good boy

12/13

300人が本棚に入れています
本棚に追加
/162ページ
話せば話すほど、社長は俺の心に新鮮な感動を与えてくれた。 俺はお土産に、皆に評判の良い地元の饅頭を渡したんだ。 「社長は酒飲みますか? もし飲まなかったらと思って饅頭持って来ましたけど… もし飲むならボクが好きなターキー持って来ようと思ったんですよ。」 「ありがとうございます。 飲めなくはないですけど、今は飲みませんねぇ。」 社長は変わらない穏やかな笑顔で言った。 そして隣で話を聞いていた奥さんが口を開いた。 「お客さんの車がいつ止まるか分からないでしょ? 24時間体制で待ってるんですよ。 夜中でも、どんなに遠くでも、電話があればローダー(車載車)で引き上げに行くんですよ。年中無休で。 だからお酒も飲まないし、旅行も新婚旅行以来行ってないんです。ふふふ。」 それを聞いた社長ははにかむように笑った。 アメ車の事は全く分からないという奥さんだが、社長の仕事に対しては100%の理解を持っている様子が伝わって来て、こちらの心まで温かくなったんだ。 .
/162ページ

最初のコメントを投稿しよう!

300人が本棚に入れています
本棚に追加