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人生にはキーマン(キーパーソン)と呼ばれる人間がいる。
その人の人生に深く関わり影響を与える人物。
ハーレーに乗り始めて数年後に出会ったショベル乗りのシゲという男は、間違いなく俺の人生のキーマンの1人だろう。
歳は俺より18も下だったが、出会った瞬間から親しくなった。
遥かに年長で強面と言われる俺に対しても臆する事なくズケズケ物を言う。
旧いハーレーが好きで旧いアメ車が好きで、酒が好きで女が好きで、とにかく楽しい事が大好きで。
そんなシゲと気が合わない訳がなかった。
俺は『ここが実家です』と言ってウチに入り浸るようになった沖縄出身のシゲの事を弟のように可愛がってきたんだ。
そしてここ2、3年はハーレーの話は勿論だが、アメ車に関する話題が増えてきていた。
俺と同様、シゲも生涯最後に乗る車を決めていた。
『1970年式(初代)ダッジ・チャレンジャー』
俺が生涯最後の1台と決めている『1968年式シボレー・カマロ』と同年代のアメ車・マッスルカー。
話が盛り上がったのは必然だっただろう。
研究熱心で、俺より遥かにアメ旧車に詳しいシゲとの会話が何よりも勉強になった。
しかしこの時点では、まだまだカマロの購入は現実的な話ではなかったんだ。
(画像は70年式チャレンジャー)
.![image=492996737.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/492996737.jpg?width=800&format=jpg)
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