Feeling Love Again

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それから約1時間に渡って続いた会話の内容を要約して書いてみる。 まず、このタイミングで出て来た事が奇跡だという事。 俺が68年式限定で探していなければ、間違いなく社長の一生の宝物になっていただろう。 全国で3本の指に入るような有名建設会社社長である、とんでもない大金持ちの車であったという事。 そしてワンオーナー。 その(先々代)社長はとっくに亡くなり、財産管理をしている代理人(弁護士?)と交渉している事。 当時の金額にしたら、東京で一戸建てを買うより金が掛かった車だという事。 社長が見つけた時、デパートの駐車場のような広い倉庫の一番奥で、埃が1cmも積もっていて色も分からない状態だった事。 湿気の多い日本で27年間も眠らせてあって錆一つ無いのは奇跡に近い、ではなく、まさに奇跡だという事。 その理由としては、出入口から一番遠い、一番奥に保管されていた事が大きいらしい。 また、定かではないが、厚く積もった埃が湿気の吸収、発散の役割を果たしていたのかもしれないという。 そして、日本のディーラー車という事に物凄い価値があるという事。 平行輸入の車輌はマイル表示だが、この車はキロ表示で、更にメーターに表示されている距離は4万8千km! 現在出回っているクラシックカーのほとんどは「走行距離不明」となっている。 また、何人のオーナーの手を渡り歩いたのかも不明な車輌の方が多い。 当たり前だと思う。 アメリカで47年前に発売された車だ。 現存するだけでもかなりの奇跡だろう。 また、それだけ長い間走ってきた車輌は、エンジンもミッションも80年代、90年代の物に乗せ換えてある物も多い。 ちなみに松下さんの60年式インパラも90年式カマロのエンジンに乗せ換えてある。 それほどオリジナルのエンジンが載った車輌は貴重だという事だ。 .
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