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「 ねぇリコも、もっと・・・したいかな? 」
「 ・・・リコがよければ・・・その・・今日うち泊まりに来ない? 」
リコは少しびっくりしながらも、それでも嬉しそうに頷いて甘えるようにキスをしてきた。
私も嬉しくて愛しくてキスを返す。
笑い合って、少し照れながらキスを繰り返した。
その時、廊下で小さな物音がして二人は顔を見合わせて身体を強張らせる。
しばらくそのまま様子を窺っていたけど、誰かが教室に入ってくる事は無かった。
びくびくしてるお互いの様子がおかしくて、私達はまた笑いあった。
私達には二人だけの秘密が出来たんだ。
そんな風に思うとなんだかくすぐったい。
すっかり暗くなった廊下に出ると、どちらともなく手を繋いだ。
コートからはみ出した指先が絡まりあう。
特別な空気はばれちゃうものかな?なんて少し心配になりながらも、何時もみたいに他愛ない話をしながら何時もとは違う気持ちで帰り道を歩いた。
寒いけど、全然寒くないよ。
だって私の隣りには、カノジョのリコがいるんだもん。
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