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「 ねぇ?もーう。ユイちゃん聞いてんのー? 」
少し曇った高めの愛らしい声。
茶色がかった瞳で不意に睨まれドキリとする。
でも瞳の奥で笑ってるのが解る。
その声もコロコロ替わる瞳の表情も好き。
もうベタ惚れだよね、これ、と思う。
こういう感情との付き合い方がよく解らない私は、時々自分の感情の大波に狼狽えたりする。
女の子しかいないこの環境が私をそうさせるのか?
そんなふうに思ってみたりもしたけど、そうこうしてる間にもどんどん私の小さな脳内はリコの事でいっぱいになっていて・・・
そう、だから自分でも認めない事なんてできなかった。
結論。悩むのをやめた。
私は女の子が好き。リコが好き。そう開き直ってみると・・・まぁ、その思いは余計に増幅した訳なんだけど。
色素の抜けたような淡い色の肌。
桜色がふわりと乗った頬っぺた。
頼り無く波打つ猫っ毛は胸元まである。
こうやって、見れば見る程〝 ここも好き〝っていうのは増えまくる。まったくもって収拾がつかない。
胸元・・・セーターが少し窮屈そうなくらいに膨らんでる。
痩せてるのに柔らかさを多く感じさせるのはきっとこのせい。
制服のスカートから無防備にのぞく太股は触れなくても感触が想像できてしまう。
・・・と、こんな事まで考えてしまう自分に自己嫌悪。
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