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「あ、英理子見つけました」
「プリンは選んできたの?」
「はい、この通り」
「……そ、それとね「英理子、僕はなにを持ってくればいいですか?」
「え?」
「ご飯の食材取って来ますよ!」
「そ、それじゃあジャガイモを」
「はい!」
名前を聞くなり雄仁はダッシュでジャガイモを取りに行った。
「え?え?どういうこと?」
どうして急にヤル気出してるの?
「はいはーい、持ってきました!」
「う、うん。あ、あのね「さぁ、次はなんですか?ドンドン言ってください!」
「へ?あ、人参と白滝、あと豚肉」
「了解です」
「帰ってくるなりまたすぐに行っちゃうなんて話す暇が……あ」
そっか。そういうこと……なんだ。私きらわれたんだ。
「はい!持ってきました!」
「う、うん」
「次ありますか?」
「あとはサラダの野菜だけ」
「それじゃあ選んできますね!」
すぐに走って行った雄仁は気がつかなかった。英理子が顔をあげないこと、声が悲しそうなことに。
「これで全部ですね」
「早く買い物が終わって良かったね……これで私から……離れられる」
「え?最後の方なにかいいましたか?」
「ううん」
「そうですか」
せっかくなので浮いた時間は家に帰って英理子となにかしよっと。きっと喜んでくれてますよね。
「頼まれたアイス買わないと」
「いつものバニラですよね、僕持ってきます!」
「……ばか」
お会計を済ませた二人は帰路に就いた。
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