One Love

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 同時刻、英理子の部屋。 「ふぅー」  部屋に入った直後大きく息を吐き両手、両膝を地面に突き激しく落ち込み始めた。 「ま、またやっちゃった……」  うぅぅーどうしてよ、なんでユウトのことになるとこんなに意地張っちゃうのよ。せっかく勇気出して話しかけてくれたのにあんな言い方しなくてもいいじゃない私! 「もうダメ、絶対冷たい女だって嫌われた。はぁぁぁ」  魂までも吐き出しそうな深い、長いため息を吐きしばらく落ち込んでいた。 「……これじゃあダメだよね。頑張れ私!まずは謝ってなんとかマイナス評価をプラスに……ううん、ゼロにしないと!」  両頬をペチンと叩き着替えを済ませ部屋を出た。  玄関。 「あ……」 「待ってましたよ英理子」  こんな私を待っててくれた?今なら!あ、謝らないと! 「……ふ、ふん。なんの用?」  ち、ちっっがーう!謝るならごめんなさいでしょ!ばかぁぁ!! 「お昼の食材も買うつもりですよね?荷物持ちしますよ」  私のこと気遣ってくれて……ここはありがとうよ私。キチンと言うのよ! 「……そ、そんなのやって当然よ。得意気な顔しないで」  最悪!お礼言うどころかすっごい嫌な感じのこと言っちゃってるじゃない! 「ははは、厳しいですね。ですが望むところです。行きましょう」  二人が家を出るところをリビングの扉から三人は見ていた。 「とりあえず一緒には行けたみたいだけど出だし悪いね」 「英理子の性格だから一筋縄じゃあいかないことはわかるけどユウト大丈夫かな」 「……シナリオ……通り」 「そうなの!?鈴ちゃんの頭の中見てみたいよ」  不安そうな二人をよそに鈴は確信があるのか笑顔だった。
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