沙鴎の徒然日記 第一幕 出会いと髪飾り

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「お姉ちゃん!ありがとう!」 見違えるほど活気に満ちたタマを腕に抱き、少女は一礼すると森の奥へ駆けていった。 「いいのかそんなことをして。」 まるで、心の声を見透かされたような発言に沙鴎は振り返った。 そこには、年齢に不釣り合いなほど、背のまっすぐ伸びた老人が杖をついて立っていた。 その眼光は、鋭く光る。 「あの人の子はまた来るぞ。次はお前を捕らえに、大勢連れてくるやもしれん。」 「...」 沙鴎はきっと老人を睨むと背を向けた。
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