奇妙な朝

2/2
前へ
/2ページ
次へ
 その日も私は学校に行くために一番最初に起きた。 当時私は高校生で朝の6時には起きて雨戸を開けるのが日課になっていた。 いつも通り雨戸を開けていると、灰色のコートのようなものを着た男の人が立っていた。 誰かが来たのかとも思ったけど、音は全くしていなかったし、なにより私が一番驚いたことはその人が砂利のど真ん中に立っていたことだった。 砂利の上に立つには必ず音がするのにそんな音聞こえなかったからだ。 私は耳はいい方なので砂利の上を、誰かが歩いたら絶対に気づいたはずだ。 「えっ!!」と私がビックリして目を少しそらした間にその人は消えていた。 それ以来私はその人を見かけたことはない。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加