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「別れてから……
まったく茂明……彼氏のことを考えなかった。
いいえ、考えないようにしていたのよ。
なんで、私が振られたのか、
考えると……
何にもしてあげれなかったなとか、
自分のダメなところばかりが目に付いて……」
「さっきのは撤回します。
泣いてください。泣いた方がいいです」
その優しさがぐっときて、なんかひたすら泣いてしまった。
こんなに泣いたのは、高校時の失恋以来かもしれない。
泣き疲れた私が時計を見ると、12時回っていた。
「ごめんね。終電終わっちゃったね」
中野君が本当に困った顔して、
「すみません。
荒本ともに今日、泊めてください。」
と神妙そう伝えてきた。
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