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信爾は、剣を鞘から抜くと炎を纏わせ、篤は剣に黒煙を纏わせる。
佳那汰は、ランディアの姿になっていた。
「…炎、黒煙、ランディア…君たち、最強かもね。」
「茶化すんじゃねぇ。」
「茶化してないよ?」
「信爾…。」
「どうしたの?篤。」
「…信爾様、私か佳那汰のどちらか…もしくは、どちらも死んでしまったとしても、貴方は彼に勝ってください。」
「な、何を言い出すんだ!!」
「信爾様、これは冗談ではありません。オレは光の守護神ランディアになっていたとしても、彼は闇の守護がついてる。」
「だからなんだよ!!今まで!!」
「今までとは、訳が違うんです。私たちは貴方を守るのが役目…誰が死んでも、お前は進め。信爾。」
「大丈夫、信爾くんなら出来るよ。大丈夫だから…。」
「篤…佳那汰。」
涙が出そうだった。
俺は、また大事な友人を亡くすのか。
また、あの悲しい思いをするのか。
また、一人になるのか。
もう、あの暗闇で独りでいるのには、耐えられそうにないっていうのに…。
「…わかった。迷ってる暇はないんだよな。だったら行くぞ!!」
信爾が言い終わると「おう!!」と、篤と佳那汰は返事をして、ロストに同時に突っ込んでいく。
剣を振るい、光の弾を投げつける。
しかし、それはことごとく避けられてしまう。
「3人がかりでこれか…ガッカリだよ。」
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