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ここは、まだ彼が来る前の別の世界。
「手間取りましたが、鬼の巫女が見付かりました」
そう謎の人物はある男に報告した。
謎の男「見付けたか、今すぐ連れてこい」
報告をした部下へそう指示を出した。
謎の男「お前は俺が生きてると知ったらどんな顔をするだろうな」
~彼の鬼が目覚める時が間もなく来る~
そして、少しだけ彼がこちらに来る前のお話をしましょう。
またいつもの夢…。
綺麗な銀髪に紅い眼の女性と俺がキスをするとこだけで終わるその前後が分からない夢。
「…また、あの夢か」
彼女には言えるような夢ではない。
話したら間違いなく殺される…。
俺の名前は、小金井 京(コガネイキョウ)。
とある高校の3年で至って普通の高校生だ。
父親は神社で神主をやってて、母親もどこにでも居る専業主婦だ。
ただ、この神社が祀ってるのは神様ではなく鬼を祀ってるのだ。
子供の頃から気になっていたが、この疑問は数日後の俺の状況が解決したというより納得せざるを得なかったんだけどな…。
自己紹介はこんなもんでいいよな。
ピンポーン♪と家のベルが鳴った。
ダルそうにドアを開けるといつも通り幼馴染みが迎えに玄関前に笑顔で立っていた。
昔は学校嫌いの俺を親友と幼馴染みと登校日には迎えに来ていたのだが、親友はとある事故で死んでしまった。
今でも死んだとは思えないが何はともあれ、あの時に比べれば幼馴染みには笑顔が少しずつだが戻っている。
あ、幼馴染みの紹介が遅れた。
俺の彼女の不知火 麗華(シラヌイレイカ)。
見た目は長い黒髪に容姿端麗で巫女の服が似合う女の子だと思う。
神主の息子だからって悪い癖が出ちまった。
麗華「おはよー、京ちゃん」
いつもの笑顔で挨拶をしてくれる。
京「おはよう、麗華」
もちろん、俺も挨拶を返す訳なんだが…。
麗華「早く支度しないと学校に遅刻しちゃうよ?」
もう、毎度の事で俺まで早く起きれるようにまで成長した(当たり前なんだが)
京「そうだな、さっさと行くか」
そう言って、俺はめんどくさがりながらも麗華と学校へ向かった。
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