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教室の扉が開いて、麗華が入ってきた。
麗華「京ちゃん、お昼食べよー♪」
寝起きの俺に麗華は楽しそうに言ってきた。
京「分かった、なら屋上に行こうか」
俺は今も変わらず昼飯は屋上で食べている。
それこそ、親友のアイツが居たときも…。
麗華「どうしたの何か顔色悪いけど、保健室に行く?」
何を察したのか心配してくれている。
京「ゴメン、ちょっと変な夢見てな」
俺は授業中に見た夢を麗華に話した。
麗華「へぇ、そんな夢見たんだ~」
いつもならこんなことを言ったらバカにされるハズなのに言葉とは裏腹に真剣な顔付きだった。
麗華「授業中に寝たらダメでしょ、真面目に授業を受けるって約束したでしょ!」
京「ごめん、気を付けるよ」
怒られはしたが、夢の事に一切触れもしなかった。
でも、明らかに何か知ってそうだったが夢が夢だけに聞くに聞けなかった。
麗華「ほらほら、お昼休み終わっちゃうから早くご飯食べよ」
半ば強制的に話を終わりなされた感はあったが、目は口ほどに語っていた。
(それはまるで、これから起きる事件が分かっていたかのように…。)
そのあとは、寝るに寝れずで珍しく寝ないで授業を受けていた。
頭の中は、いつもの夢に出てくる銀髪の女の事と麗華の間違いなく何か知ってる雰囲気がグルグルしていた…。
キ~ン♪コ~ン♪カ~ン♪コ~ン♪
午後の授業も終わり下校時間になった。
俺はホームルームを済ませて昇降口で麗華を待っていた。
すると、階段から麗華が笑顔で降りてきた。
麗華「京ちゃん、お待たせ~♪」
屋上で見た悲しいというか不安というかそんな感じの顔や雰囲気はなかった。
京「よし、帰ろうか」
俺は麗華に聞くことせず、不安を抱えたまま学校から家へ帰宅した。
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