やっぱり、好きだ。

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 「・・・代わろうか??」  「あー、出たよ、出た出た。サヤさんはさぁ、親切でそういう事言ってるのかもしれないけど、サヤさんの行動って、私をわがままな女に見せるのよね!!」  朝倉先生はサヤ子センセをいじめるのが好きだ。そして、そんな朝倉先生をサヤ子先生も好きだ。この2人が仲良しって本当に不思議。  でも、サヤ子センセが責められてるのは、冗談って分かっててもなんか嫌なわけで。  「サヤ子センセが何も言わなくても、朝倉先生は充分わがまま女だろーよ」  つい、口を挟んでしまった・・・ら、剛速球のおしぼりをぶつけられた。  朝倉先生、細いくせにいい肩してんな。  ふと隣に目をやると、結構な勢いで飛んできたおしぼりに驚いた桜井先生が、口をあんぐり開けていた。  その仕草が面白くて、なんか可愛くて。  「口、開いてる」  桜井先生の口を指差して笑いかけると、桜井先生は慌てて両手で口を隠した。  最近の桜井先生は、ずっと気を張ってる様に見えるから、こういう気の抜けた感じを見ると、なんかホっとする。  桜井先生、今日ここに来る事、すげぇ躊躇ってたけど、無理矢理連れてきて正解だったな。  桜井先生とほんわかしていると、なんか視線を感じた。  視線の方に目をやると、他の3人が嬉しそうに優しく笑っていた。  あーあ、この先生たち性格良すぎ。  サヤ子センセと目を合わせると、サヤ子センセが『アリガトネ、安田』と口パクした。  本当にこの人は・・・ズルイ。  本当はこの中の女性たちの中で、1番男堕としのテクニシャンなのかも。
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