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「恵麻、ちょっとごめん」
私は茶色の大きな瞳をぱちぱちしている恵麻の右耳に沿ってカーブした、
少し天然パーマのかかったボブの髪の毛に触れる。
クロワッサンののくずが床に落ちる。
恵麻はてへっと笑う。
カフェの入口のドアが勢い良く開いて、
華子がスマホを片手に入ってきた。
眉間にしわを寄せ、
こぶたのキーホルダーがついたかばんを漁っている。
私と恵麻と華子で、こぶたの三兄弟、
ブー・フー・ウーのキーホルダーを買った。
おそろい。
私のかばんについているのが、ブー。
恵麻のかばんについているのがフー。
そして、今華子のかばんでぶらぶらと揺れているのがウー。
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