1章

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そのように人間関係の大切さ、恐怖さを吟味しながら僕は帰路につく。自転車で約20分と、学校から中々に近い距離だ。この高校を選んだ一つの要因でもある。家に着いた僕は読書をしている祖母を一瞥して二階の自分の部屋へ直行する。急いでいるわけではない。だが僕にとって自分の部屋というのは世界で一番といっても過言ではないほど落ち着くのである。誇張ではない。 疲れた・・・溜め息まじりに自然と独り言を喋る。つまらない。とまた呟く。なぜここまでつまらないのだろう。このような思考は何度もしていた。このような思考とは自己分析である。なぜつまらないか?それは僕の性格に問題がある事に起因する。 具体的には非常に飽きっぽい。人間嫌い。この二つだ。厄介なことにその二つとも僕の性格から粘着して離れない。そして後者は長年の環境によるものだから余計タチが悪い。
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