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~次元惑星・アルカルセ~
???
「……ふぁ~~……暇だなぁ……」
???
「確かに……本当に暇だねぇ~……」
???
「最近は馬鹿な転生者が現れないし……何か無いの“イオン”?」
イオン
「あったらこうやって駄弁ってないよ……でも、私はこうやって一緒に日向ぼっこ出来るから嬉しいんだけど……ね?“ジンガ”君♪」
そう言うと、この全次元世界の破壊を司る破壊の神である僕こと《ジンガ・ディダスター》の腕に、僕の正妻である少女ことイオンは嬉しそうに抱き着く。僕はそんなイオンの頭を優しく撫でながら僕等の住む木造平屋の縁側で真っ青な空を眺めていた。イオンの頭を撫でながらボーッとしていると頭の中である名案が浮かんだ。
ジンガ
「そうだ!旅をしよう!」
イオン
「旅?」
ジンガ
「そうそう。退屈しのぎだけど、たまには自分達の管理してる次元世界を旅するのも悪くないんじゃないかな?」
イオン
「確かに、でもそれだと此処で管理する人がいなくなるよ?」
ジンガ
「それなら……丁度来たみたいだね」
そう言って僕は、庭を見るとそこに魔方陣が現れ、その中から一人の男性が現れた。
???
「その件は私にお任せくださいジンガ様」
ジンガ
「グットタイミングだよ“ミラルーツ”」
この男性の名はミラルーツ。僕の付人ですべての龍の祖と呼ばれる太古の龍神である。今は人間の姿をしているが、本来の姿は巨大な龍だ。
ミラルーツ
「此処での管理と奥方様の護衛は私にお任せを」
ジンガ
「あれ?イオンは行かないの?」
イオン
「えぇと……そのぉ……///」
ミラルーツ
「ジンガ様、奥方様が行けないのは……奥方様のお腹に新たなる生命が宿しておられるからであります」
ジンガ
「え……マジ?」
イオン
「………うん///」
ジンガ
「………や、やったぁぁぁ!!」
イオンが頷いた瞬間、僕は喜びの余りイオンを抱き締めた。まさかのカミングアウトだし、長年一緒に暮らしていてやっと僕とイオンの子供が出来たのだ。
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