日常の終わり

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 すると『アンケートにご協力ありがとうございました!』という文面が出てくる。  これでいいだろうと、閉じるボタンを押すとあっさり消えたのを見て広臣は安心してため息をついた。 「なんだったんだ。気分が悪い」  広臣は嫌な汗をかいていたことに気がついてシャワーを浴びることにした。  シャワーを浴びているうちに気分も晴れてきたので、広臣は風呂から出ると水をコップ一杯飲み干すと、すぐにベッドに横になった。  翌朝、いつものように午前6時に目覚める。  いつもより一時間多く寝るつもりだったが、生活リズムがそれを許してくれずに目覚めてしまった。  少し気だるい感じもしたが二度寝しようにも目が覚めてしまって仕方なく体を起こした。  部屋にはベッドと勉強机と本棚と姿鏡しか置いていない。その無機質な部屋を広臣は気に入っていた。床もフローリングのままでカーペットの類は敷いていない。白い壁紙とコントラストを出すために黒に近い茶色のカーテン。  無駄なものの一切ない部屋は生活感こそ感じられないがとても落ち着くのだ。  その部屋の机に置いておいたスマートフォンがメールを受信していたのか小さく光っていた。  どうせ寝ている時間に来たメールなど迷惑メールか、友人からの『この問題おしえてくれ!』みたいなものしか来ない。  どちらもどうせ無視するものだが、一応受信メールを確認した。 『タイトル:異世界にへのアンケートにお答えいただきありがとうございました!』  広臣はスマートフォンをベッドに叩きつけて部屋を出た。  呪われているんだろうか。異世界などに興味はないからやめてほしいものだ。  それになぜあのアンケート主は携帯電話にメールを送ることができたのだろうか。本当にあのサイトはウイルスサイトでいろいろ情報が盗まれてしまったのだろうか。  パソコンなどの機器類には疎いためよくわからないが、妙な寒気を覚えた。  どうせ考えても無駄だと、広臣はキッチンで朝食をつくる。  そろそろ両親と妹が起きてくるだろうからみんなの分の朝食もつくることにする。
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