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凄く胸騒ぎがする、、、。
この嵐の前の静けさみたいな感覚は何だろう。
電話から30分後、自宅のベルが鳴った。
麗華「外で話さない?」
何故かは分からなかったが、別に断る理由が無かったから俺は靴を履いて外へ出た。
京「それで、急に改まって話って何だよ」
そりゃあ、気になるからな聞かないわけにはいかないだろうと思って俺は麗華に聞いた。
麗華「ねぇ、聞いてもいい?」
何で、今日はそんなに態度が変なんだよ。
まさか別れ話か?確かに俺の普段のだらしなさは筋金入りだから仕方なかったかもな、、、。
そこで聞こうとしたが間髪入れずに。
麗華「京ちゃんの夢に出てきたのって長い銀髪の紅い眼のお姉さんでしょ?」
何で、話したことないのに麗華が俺の夢に毎回出てくるあの銀髪を知ってるんだよ。
正直、驚いた反面で一瞬だけ怖くなった。
麗華「京ちゃんが見た夢も言われたこともホントの事だから、今は信じれないとしてもね」
京「おい、何で話してないのに知ってるんだよ?」
そりゃあ、そうだ誰にも話してないんだから知るはずがないんだ。
なのに、麗華は全部まるで見たかのようにこのあとも言い当ててみせた。
麗華「そのお姉さんは京ちゃんにキスしたでしょ?」
京「なぁ、何でそこまで言い当てれるんだ?」
一体、何者なんだよ?
その答えは麗華がすぐに答えてくれた。
麗華「私はね、鬼の巫女でここの人間じゃなくて、京ちゃんが見た女の人も違う世界の人なの」
ダメだ、麗華の言ってることも俺の置かれている状況もいますぐにはとても把握しきれない。
麗華「話はそれだけじゃないの、今日は京ちゃんにお別れを言いに来たの」
京「え、何だよ急に」
冗談じゃない。ここにきて、まさかの最後の最後で別れ話かよ。
振り回すだけ振り回して混乱させるだけさせといて別れるとか都合よすぎるだろ。
麗華「私ね今日、迎えと言うか拐われるの」
さらに麗華は俺の頭をパニックにさせたあげく、俺が言葉を発しようとした瞬間だった、、、。
散ったはずの桜の木に桜が咲き、紅い月の夜の晩にその桜はまるでその月に照らされたように紅くなって舞い散っていた。
麗華はその桜を見ながら涙を流しながら笑っていた、、、。
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