略奪愛

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京介とアランの結婚を祝福して1年が過ぎ、真弘としずるはいつもと変わらない生活をおくっていた。 ー真弘としずるの家ー 真弘としずるはリビングキッチンのテーブルで椅子に向かい合って座って朝食を食べていた。 『今日も帰り遅くなるから』 ご飯を食べながら真弘が言った。 『人気が出たもんね、大樹』 『そんな顔をするなよ、俺だって寂しいんだから』 真弘は悲しい顔をしているしずるの手に触れながら顔を見つめた。 『ごめん…』 『そろそろ行くわ、大樹を仕事場に連れていかないといけないから』 椅子から立ち上がりしずるに近づくと真弘は唇にキスをし顔を見つめると出掛けていった。 『私も出掛けなくちゃ』 しずるは椅子から立ち上がり食器を運び洗うと急いで玄関に行った。 ドアを開き外に出るとドアを閉め鍵をかけると駐車所に止めている車に近づいた。 運転席のドアを開き乗り込もうとしている、しずるに『久しぶりだな』と男が声をかけた。 しずるは顔をあげ目の前に立っている男を見て『港!』と言って驚いた。 『真弘に用事があるんだいるか』 『いない…』 しずるは運転席に乗り込みドアを閉めると車を走らせた。 港は黙って車を見送った。 『直樹さん』 2人の男が港に近づいた。 港は真弘の写真を男に渡し『真弘がマネージャーをしている新人のモデルが公園で撮影をしている、そこに真弘がいるはずだ』と言って男を見た。 『その人を直樹さんの前に連れてくればいいんですね』 『あぁ、頼んだぞ』 『わかりました』 『興味があるなら、試してもいいぞ』 男の耳元で囁くと港は歩いていった。 にやりと笑った男は『行くぞ』と連れの男に言って走っていった。 その頃、真弘は公園で撮影している大樹の姿を離れたところで見つめていた。 『飲み物でも買ってくるか』 真弘は近くの自動販売機に行った。 そして真弘は大樹の分と自分のジュースを買い始めた。 そこへ2人の男が『吉田真弘さんですよね』と言って近づいてきた。 『そうですけど』 真弘は2人の男を見た。 『あなたに会いたいという人がいるんですけど、今、宜しいでしょうか?』 『すみません、今は仕事中なので』 真弘は2個のジュースを持って離れていった。
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