第1章

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 わたしが一限目の準備が遅いのはいつものことだから、もうみんな気にしないみたいで、わたしが遅れてのんびり教室に入っても一瞥するだけですぐ黒板に視線が映る。 わたしの存在意義を疑うよね。てか成績大丈夫なの? 「夕子、遅い」と、小林先生。  小林先生の言葉に、そうだそうだ、と同調する彩菜。  小林先生がわたしに話しかけるから、クラスのみんなも仕方なく(?)、タコ遅いよと口々に言う。 夕子っていう漢字がタコに読めるからって、女子に向かってタコはひどくないかな、わたしだって傷つくよ。ぶろーくんはーと。 あ、英語をひらがなで表記するとすっごく頭緩く見えるね、大発見。 そんなこんなで授業が始まってすぐわたしは眠りに落ちた。
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