小人に出会う巨人。

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 『次の授業、サボりたいから俺も一緒に行く』  そう言って香川くんが保健室についてきた。  …まぁ、そうだよね。私なんかを心配してついて来てくれるわけないよね。  香川くんと保健室に入る。  「センセー、小泉の背中に湿布貼ってあげて。さっきの体育でぶつけちゃったから」  香川くんが保健室の先生に説明すると『あらあら、大丈夫?』と先生が私の手を引いて椅子に座らせてくれた。  「キミは授業に戻っていいよ。キミがいると、小泉さんのTシャツ捲くれないでしょ? 小泉さんは女の子なんだから」  先生が香川くんに注意をすると、香川くんが『あ、そっか』と苦笑いした。  …女の子。誰も私を『女の子』だなんて思っていない。  虚しい響き。
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