彼女のトモダチの巨人。

4/8
308人が本棚に入れています
本棚に追加
/136ページ
 小泉が加わったチームは俺がいるチームと戦う事になった。  ゴール下に立ちはだかる巨人、小泉。  小泉は身長は高いが、かなり痩せ型だ。  それなのに、自分よりデカイ女は女とは見えていないのであろう、俺のチームの男たちは、手加減なしで小泉にぶつかって行く。  簡単に吹っ飛ぶ小泉。  「小泉!!」  敵ではあるが、小泉に手を貸そうと駆け寄る。  「ちゃんとゴール守れよ、小泉!! 図体デカイんだからさー」  しかし、味方のはずの小泉のチームの男子は、『負けんじゃねーかよ』と言い捨てると、小泉を起こす事なく試合に戻って行った。  「比呂ー!!」  向こうのコートでは、繭が可愛い笑顔で俺を応援してくれている。  なんで誰も『大丈夫?』の一言さえも小泉に掛けてやらねぇの?  繭は小泉の友達じゃねーの?  俺の事を応援してくれるのは嬉しいけど、小泉、結構な勢いで身体打ち付けてたじゃん。
/136ページ

最初のコメントを投稿しよう!