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遠慮がちに右手を差し出すと、香川くんが自分の左手を絡めてきた。
指と指の間を、香川くんの骨ばった指が埋める。
…これが恋人繋ぎってヤツなのか。
男のコの指って、こんなにゴツゴツしてるんだぁ。
…ヤバイ。ドキドキしすぎて、手汗が出てきた。
「ゴメン。やっぱ辞めよう。私、男のコと手を繋いだ事がなくて…手汗が止まんない」
恥ずかしくなって手を離そうとすると、
「別に全然気になんないから」
香川くんが『きゅう』と私の手を握る力を強めた。
手汗かいてる手なんて、気持ち悪いだろうに。
やっぱり、香川くんは優しい。
そりゃ、モテて当前だ。
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