化ける巨人。

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 「俺、さっきちょっと嬉しかった。小春が『キレイ』って言われた事」  身長が私より若干低い香川くんは、抱き合うとちょうど私の首辺りに香川くんの口がくる様で、香川が喋ると、首に息がかかって、こそばゆくて何かエロい。  「…最高の慰めをどうもありがとうございます」  ちゃんと分かってる。  香川くんはただ、慰めてくれているだけ。  でも、抱きしめられながらこんな事言われたら、うっかり好きになってしまいそうになる。  どうせ報われない。  もし、香川くんが繭と付き合っていなかったとしても、こんな私と付き合いたいとは思わないだろう。  だって私は、香川くんより背が高い。  無駄に傷つきたくない。  『もう大丈夫』と香川の胸を押した。
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