進む私と、戻れない君

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「1」 ヒキガエルの鳴く夜のこと 「君」とサヨナラをした 君は知らない 何も知らない だけど、私のことはいつもよく覚えていてくれてたね 「ねえ、」 ほら、真っ先に声をかけてくれる こんなにも周りがうるさいのに 三日月になった君は、私を仄かに照らしてくれる だから、ねえ…… 「×××(君の名前)は覚えていたいの?」 こんなに真っ暗な中にいても、君だから輝いていられるのに ………… 「このヒキガエル達のことはね、知らなくていいの。必要ないから」 「それは…誰が知るべきことなの?」 「それも知らなくていいよ。×××(君の名前)は……知らなくていいの」 「なら、そうなのかな」 ………… それは、三日月が光り輝いた頃のこと もしお月見をするのなら、あなたはいつがいいですか?
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