50.東からの新隊士 

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そして私は……こうやって、総司の傍に座って 一人の時間はボーっといろんなことを考える。 考えることは私の未来の記憶。 これから起こる出来事。 私がそろそろ気になってきてるのは、 次なる新選組の台風、伊東甲子太郎。 確か近藤さんが、関東に出掛けた後に一緒に帰ってくるんだ。 そして翌年の二月には山南さんが旅立っちゃう。 そんな史実の出来事に心の中は穏やかじゃない。 山南さんの死が避けられるものなら、 花桜の為に、避けたい。 だけど……その死が変えることのない運命ならば 私は……。 「瑠花、どうかしましたか?  少し怖い顔をしています」 総司が心配そうに覗きこむ。 「ううん、大丈夫。  少し未来の事を思い出してたの」 「未来の事……。  瑠花が語りたい、その話を僕が一緒に話し合うことが出来れば  どれだけいいでしょうか?  だけど僕には、未来のことだけでなく今のことすらわかっていない。  僕たちは……何処に向かおうとしているのでしょうね」 * 僕たちは 何処に向かおうとしてるのでしょうね。 * そうやって呟いた総司の声がやけに耳に残った。 「総司、少し出掛けて来るね」 「供は必要ですか?」 「屯所内だから。  気になることがあるから、  山南さんところに行ってくる」 「山南さん……先日、見かけた時も少し思いつめた顔をしていました」 総司はそう言って黙り込んだ。
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