気付けばなんか森だった

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 立ち去って行く蛇の後ろ姿を見送っていると、何かが聞こえてきた。  そう…この声には聞き覚えが… シロノ「紫姫さぁああああああんんんんっ!! 何処(どこ)ですかああああああああああああ!?」 紫姫「あ、シロノワール」  木々の間からピューンと飛んできたシロノワール。 シロノ「うわあああ居ました! もう探したんですよ…なんでなにも言わずにあの場所から離れたんですかああ!」 ーードンッ 紫姫「うあっ!!」 ーーバシャーン(笑)  俺の胸元へと飛び込んできたシロノワールは勢い余ってしまったのか止まらなかったようだ。  俺はすごい勢いで激突(げきとつ)され、そのまま後ろへ倒れました。  池ポチャですハイ。 シロノ「わあっすみません…!」  シロノワールが俺の上から飛び退き、心配そうに俺の周りをふわふわと飛ぶ。 紫姫「いや大丈夫だよ…シロノワールは大丈夫か…ってお前無傷(むきず)な上に濡れてもねえのかよ!」  俺なんか(しり)強打(きょうだ)全身水浸(みずびた)しなんだけど。 シロノ「私全身に浄化魔法かけてあるので、()ぐに綺麗になるんですよ」 紫姫「魔法便利だなおい」  尻の痛みが緩和(かんわ)されたので早々(そうそう)に水の中から出て安全地帯な水辺から少しだけ遠いところまで歩く。  びちゃびちゃに濡れた制服ほど悲しいものはないな…と思うほど見事に水浸しの俺は、次の瞬間暖かい何かに包まれた。 紫姫「……なんだ? …って、あ!制服乾いた!」 シロノ「魔法で温風(おんぷう)を出して乾かしました!」  魔法凄いな!ドライヤー()らず! 紫姫「ありがとな!」 シロノ「いえ、ほとんど私の所為(せい)ですし… それより何故こんなところへ…? 食べ物採ってきたので食べながらでいいですから聞かせてください」  瞬間、俺の前に山のように積まれた大量の果物が出現した。 紫姫「…………ん?…え?」  元の世界にいる時に、異世界についての知識はラノベとかで読んだからそれなりにはあるつもりだ。 シロノ「空間に保管しておいた物を出しました 私空間属性っていうの持ってるんです」 紫姫「……あ、そうなんだ…納得」  ヤバイこいつ、強くね?
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