気付いたら魔の世界…でした

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?「なんだよ、俺様の弟だから当然可愛いに決まってんだろ?…あー、さっき会ってきたってのにまた会いたくなっちまったじゃねーか …………あ」  瞬間白い男の背に、何対かの白い翼が突然現れる。 ギルア「おや……ギンギンだねえ(笑)」 ?「言い方!…てか本当にスゲー気持ちいいわ…お前の魔力… なんつーか肉に染み込むというか骨に馴染むというか…思わず翼出ちゃった(笑)」 ギルア「君たち天使が大好物な聖属性の魔力だからね 魔王の僕にこんな属性があるなんて、皮肉にもほどがあるよ」  ギルディアーノが困ったような顔をして微笑む。  それを見ながら白い男はまるで天使らしからぬ悪戯好きな子供のような笑顔で、魔王ギルディアーノとの距離を狭めていくように歩く。 ?「聖属性は聖なる神の力…まあ残念ながら現世界神サマは光属性レベルだからなー…下手すりゃ天使の俺様よりも弱いぜ?(笑)」  白い男から発せられていると思われる眩く柔らかい薄い黄色に近い白い光。  その輝きは魔力が溢れ出し結晶となり、それが目に見えている状態のものである。 ギルア「君なら今すぐにでも神を越せるねえ、本当に」  魔王ギルディアーノは自らへと歩み寄る白い男へと右手を伸ばし、白い男から溢れ出る魔力の結晶を指先で突つく。  その魔王の手を男は動きを封じるように握り込み、そしてその手を引き寄せた。  当然、腕を握られ引かれた魔王は白い男の身体へと引き寄せられるかのように一歩、歩みを進める。 ギルア「おっと…なんだい急に?」 ?「冗談キツイぜ…? 俺様はただの真っ当な一天使に過ぎないからな(笑)」  ギルディアーノの踏み出した一歩は、2人の距離を身体が触れ合うほどまでに近くした。 ギルア「僕魔王だからさ、聖属性でギンギンな天使が弱点っていう演技でもしたほうがいいかい?」  白い男はギルディアーノの手を放し、次にその手で同じくらいの背丈であるギルディアーノの横髪にそっと触れた。 ?「しなくていいぜ…………なあギルア 最後にもう一つ、いいか?」 ギルア「…ん?」  瞬間、ギルディアーノの耳元まで白い男は顔を近付け口許を寄せた。 ?「俺様のーーー」  白い男が用件を言い終えた後、魔王ギルディアーノは笑みを浮かべた。
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