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シロノ「はい!任せてください!」
シロノワールの表情は人間じゃないからわからないけど、声や雰囲気でどんな心情かは大体わかる。
さっき4時間くらい一緒に冒険という名の散歩をした時、俺たち以外の生き物とは一匹も遭遇しなかった。
もしかしたらこの森、あんまり生き物はいないんじゃないか?
だからシロノワールも俺と同じで独りだったから俺を守るとか言って、誰かと一緒に居たいのではないか?
まあつまりは暇なんだろう。
紫姫「……お腹空いた」
シロノ「あ…人間ですから空きますよね…もう昼時ですし…よければ私木の実やフルーツ採ってきますね」
言うや否や俺の腕から飛び降り、背中の羽根を広げ何処かへ飛んで行った。
紫姫「……ぼっちなう」
ーーガサガサッ!
エッ帰ってくるの早くね!?
いやちょっと待ておかしい!
シロノワールが向かった方向とは真逆の方から音がする。
紫姫「アッもしや新たなモフモフ生物の登場かっ!?」
シロノワールみたいな!!
ーーズルッ…
紫姫「………………」
ーーズルルッ……
…この何かを引きずるような音、どこかで聞き覚えがある気がする。
そっと音のする方へと視線を向けると…
紫姫「…………っうああああああああああああああああ!!」
なんか普通サイズよりかなりデカイ赤い蛇がにょろにょろしながらこっちを覗いてました。
まあ驚いて大声上げて……逃げるのは普通の反応だと思う!
そして逃げるものを追いかけるっていうのは、捕食者の本能だとも思う!
それはつまり、
紫姫「追いかけてくるううう!!」
俺ピンチです。
残り少ないHPを使ってまで全力で走るけど、蛇お前早いな!!
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