気付けばなんか森だった

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 死ぬ気で、本当に死ぬ気で走って逃げるけど、後ろからは変わらずズルズルという音が追いかけてくる。  そして逃げること数分、またあの湖へと出た。 紫姫「蛇って水苦手だっけ!? あれ爬虫類(はちゅうるい)だから(かえる)と同じだから水得意…違う!蛙は両生類(りょうせいるい)じゃね?! てことは蛇って水、蛇って水ううう!!」  水際(みずぎわ)まで逃げるけれど、姿を(あらわ)しジリジリと近付いてくる赤い蛇を見た瞬間、俺の頭は混乱。  だってただでさえ赤いのに、ソイツ血みたいに生々しい赤色の長い舌チロチロしてるんだよ!?  食われるじゃん!! 紫姫「うわあああ来たどうしよう来た!!」  ゆっくり(ねぶ)るようにこちらへと近付いてくる赤い蛇。  それに(ともな)い蛇の特徴(とくちょう)が良くわかる。 紫姫「……へー…蛇って舌先割れてるんだー ははっ、先割れスプーンみたい……」  ……アッ現実逃避してる場合じゃない!  湖の水で濡れるか、蛇の唾液でベタベタの後にごっくんされるか… 紫姫「…………取り敢えず湖の中……いやちょっと待て!!」  アナコンダだっけ!?  あいつ水辺(みずべ)住んでるよね、むしろ水の中にいてボートとかに乗ってる人間が落ちたらすかさず食べるよね?  たしかにこいつ大きさも3メートルくらいありそうだし、もしアナコンダ寄りな蛇だったら水中行っても俺死ぬ。  自問自答している間に蛇と俺との距離はあと数メートル。 紫姫「やばい詰んだ」  こういう時誰に助けを求めるべき?  アソパソマソ?ドゥラえもん? ーーズルルルルッ… 紫姫「来たあああああああああッ!!」 ?「…………チッ」  勢い良くこちらへ近付いて来た蛇に絶叫したが、突然舌打ちと共に蛇が急停止した。  エッ蛇って舌打ちするんだ。  そのままポカーンと放心状態の俺を残して蛇が来た方向へと戻って行く。  ……どういうこと?俺助かった?
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