238人が本棚に入れています
本棚に追加
死ぬ気で、本当に死ぬ気で走って逃げるけど、後ろからは変わらずズルズルという音が追いかけてくる。
そして逃げること数分、またあの湖へと出た。
紫姫「蛇って水苦手だっけ!?
あれ爬虫類だから蛙と同じだから水得意…違う!蛙は両生類じゃね?!
てことは蛇って水、蛇って水ううう!!」
水際まで逃げるけれど、姿を現しジリジリと近付いてくる赤い蛇を見た瞬間、俺の頭は混乱。
だってただでさえ赤いのに、ソイツ血みたいに生々しい赤色の長い舌チロチロしてるんだよ!?
食われるじゃん!!
紫姫「うわあああ来たどうしよう来た!!」
ゆっくり舐るようにこちらへと近付いてくる赤い蛇。
それに伴い蛇の特徴が良くわかる。
紫姫「……へー…蛇って舌先割れてるんだー
ははっ、先割れスプーンみたい……」
……アッ現実逃避してる場合じゃない!
湖の水で濡れるか、蛇の唾液でベタベタの後にごっくんされるか…
紫姫「…………取り敢えず湖の中……いやちょっと待て!!」
アナコンダだっけ!?
あいつ水辺住んでるよね、むしろ水の中にいてボートとかに乗ってる人間が落ちたらすかさず食べるよね?
たしかにこいつ大きさも3メートルくらいありそうだし、もしアナコンダ寄りな蛇だったら水中行っても俺死ぬ。
自問自答している間に蛇と俺との距離はあと数メートル。
紫姫「やばい詰んだ」
こういう時誰に助けを求めるべき?
アソパソマソ?ドゥラえもん?
ーーズルルルルッ…
紫姫「来たあああああああああッ!!」
?「…………チッ」
勢い良くこちらへ近付いて来た蛇に絶叫したが、突然舌打ちと共に蛇が急停止した。
エッ蛇って舌打ちするんだ。
そのままポカーンと放心状態の俺を残して蛇が来た方向へと戻って行く。
……どういうこと?俺助かった?
最初のコメントを投稿しよう!