13...これから【Side:三木直人】

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(まぁ……どっちにしても……子供たちは相当喜んでくれるはず)  この時間から出発すれば、夕方に着いたとしてもまだ残っている子供はいるだろう。  偶然とは言え、今日が平日で良かった。  本当に、逸樹さんにはいつも色々驚かされるけど……。 「……あのさ」  俺は振り返らずにぽつりと告げた。  こんなにも寒い気温なのに、目端がじわりと熱を持つ。照れたからだけじゃない。これは純粋に嬉しいと思ったからだ。そしてそう感じた自分が少し気恥ずかしかったから。  それでも、俺は何とか続く言葉を紡いだ。 「感謝、してるよ。……ありがとな、逸樹さん」  だって今年のクリスマスはきっと、最高に楽しい――そして幸せな――クリスマスになるはずだから。 ...end
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