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「ぁ……っ」
微かな水音をたてながら、耳に舌先が伸ばされる。彼の腰が下腹部に押し付けられると、反射的に身体がぎくりと揺れた。
彼の反応は見るまでもなく明らかで、と同時に、いつのまにか自分の身体にも火が灯っていたことを自覚した。
俺の反応に気付いて、彼が笑みを深めたのがわかる。
そのせいで余計恥ずかしさの余り消えてなくなりたいと思いながらも、
「……んん…っ…」
三度目のキスにはもう抵抗しなかった。
大人しく深まる口付けを受け入れて、自らも唇を浮かせると、躊躇いつつも舌を差し出し、少しでも彼に応えようと努力する。
微かに震える瞼を伏せて、浸るように瞑目し、彼の首に回した腕にぎゅっと力を込める。
すると吐息がかかる距離で堪らないように彼がこぼした。
「……煽るなよ」
別に煽ってるつもりなんて――。
言いたいのに言う隙が貰えない。逸樹さんは再び唇を重ねながら、手際よく俺の服を肌蹴にかかった。
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