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何だか幼い頃同様、素直にいいように踊らされている気がして、はからずも口の端に自嘲めいた笑みが浮かぶ。
そんな俺の目に飛び込んできたのは、くだんの段ボールに興味津々な様子の直人の姿で。
今にも箱に手を掛けそうな直人を見て、俺は正直過去を暴かれるような気がしてしまい――。
「何をやってる」
それで、何の前触れもなくそう問いかけてしまったのだ。
その声にびくっと肩を震わせて焦る直人が愛しくて。
外ということも忘れて、俺は無我夢中で直人を求めてしまった。
そういうところが、いつも直人を困らせるということは分かっているんだが、自分でも抑えきれない衝動なんだから仕方がない。
とりあえず一度達(い)かないことにはどうしようもないぐらいに切羽詰まっていたのだ。
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