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「・・・だって、何時も怒るだろ?」
「それは静の誘い方が悪いからでしょう?『デートしょう』って云って連れ出しといて仕事の話するから怒ってるのであって、始めっから仕事の話があるって連れ出せばウチだって怒らないよ・・・」
「うっ・・・反論できねぇ」
「理由が理解できたところで、次からは学習してよね?今日は怒らないで居てあげるから」
「・・・面目なし・・・」
呆れた様にほほ笑む昴に、静は頭を掻きながらそう呟く。
そうして自分の愚かさに溜息を吐くと、彼女の耳元に顔を寄せて囁いた。
「・・・昴、ありがとう」
「どういたしまして」
どちらともなく顔を見合わせ、二人はクスクスと笑いあう。
「・・・一旦、仕事の事は忘れるか。お前とのデートが終わって、俺の店に戻ってから話すことにする」
「うん。そうだね」
そして二人は今日のデートを最後まで楽しんだという。
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