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どのくらいそうしてくれていたのか、亮太が「充電できた?」と顔を覗き込んできたときにには、萎んでいた気持ちがほぼ復活していた。
「亮太、ありがとう」
「別にいいよ。それに、愛にこんなに触れるなんて俺も役得だったし?」
「………なっ、何言ってんの!」
イタズラっっ子のような顔をして、ベーっと舌を出した亮太。
そして、ポンポンと私の頭をひと撫でしてから「じゃあな」と手を振って走り去っていった。
「ありがとう亮太!」
後ろ姿の亮太にお礼を言って、私も来た道を歩き出す。
仁ちゃんに宮沢先生との事をちゃんと聞いてみようかな?
でも、よくよく考えてみれば仁ちゃんが私を裏切るようなことをするわけがない……と思う。
いつだって私の事を一番に考えてくれて、私が困るくらい甘やかしてくれるじゃない。
なのに、なんで仁ちゃんを信じられないのよ。
仁ちゃんを少しでも疑った私の心が恥ずかしい。
仁ちゃんが、私が少しでも疑ったと知ったらどんな思いになるかな……?
ガッカリさせちゃうかもしれない。
そんなのイヤだ。
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