迫り来る波

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ハぁーっと大きなため息を吐くと、吐き出した息と同じだけ復活していた心が萎んでいくような気がした。 あぁ、もっと上手に人を好きになりたいな 結局いつも同じ悩みに辿り着くな。と、ウンザリしながら歩いていたせいで、誰もいないと思ってた食堂に、もうひとつ人影があったことに気づかなかった。 そして、その人物が私の背中を見つめながら不気味に笑ってたなんて、気がつくわけもなかった。 .・°。゜*.・°*。・゜° 私の顔を見て何かあった事を察してくれた美鈴はすぐに「出ようか」と、さっさと荷物をまとめて図書室を出る。 その後を追って慌てて荷物をまとめて図書室を出た私は、美鈴の後についてトボトボと歩いていると、あることに気がついた。 「美鈴。どこに行くの?下駄箱こっちじゃないよ?」 「うん。帰るワケじゃないから」 振り返りもせず答える美鈴。 しかも、普段から歩くのが速い彼女が、今は一段と速くて、ついていく私は少し小走りになっている。
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