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とある雨の日のこと、喧しく玄関の戸を叩く音で目が覚めた。壁に掛けてある時計に目をやると、深夜の二時を回っている。
「まったく一体誰だこんな時間に」
一言文句を言ってやろうと、玄関前まで行き、魚眼レンズから外を見てみる。そこにはスーツを着て、息を荒げている河童の姿があった。
「夜分遅くに申し訳ない。匿っては貰えぬだろうか?さっきから猟銃を構えた男達が私を追いかけてきているんだ」
聞く話によると、この河童は命を狙われているようだ。
「待て、お前らは特定生物種保護法により守られているはずだ」
「その法律を守る人間は少ないのさ!私たちのような元々未確認生物だったものたちの死体は、一部のマニアに高値で売れる。そんな話はいいから中に入れてくれ!出ないとこの部屋の前で鮮血が飛び散る羽目になるぞ!」
それは行けないと、河童を部屋に招き入れる。
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