第3話 夫の子

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信長様はこのようなときだというのに 先ほど採ったばかりの美濃キノコを わたしに握らせる 「影、わたしのことよりもはやく信長様に助太刀を…」 「姫様、行くぞ、 悪いが失礼致す」 影がわたしを横抱きにすると、 ――影がわたしの身体にはじめて触れた 森の中を飛ぶように見晴らしのいい丘まで駆ける 馬をつないでいた丘――
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